ただ、中にはそうした薬に関する知識がない医師もいますし、いったん処方した薬をなかなか引っ込めない医師もいます。そういう場合は、他の病院の神経内科でセカンドオピニオンを受けるのがいいでしょう。薬が院外処方であれば、処方してもらっている薬局に相談する方法もあります。
向精神薬が「薬剤性QT延長症候群」という心臓疾患を招くケースもあります。心電図波形の中でQ波とT波の間の時間が延びてしまい、心室頻拍や心室細動といった命に関わる不整脈を起こしやすくなる病気です。
向精神薬以外にも、抗不整脈薬、抗アレルギー薬など、関連しているとされる薬剤は200以上ともいわれています。起こってしまった場合、まずは原因になっている薬剤を中止する必要があるので、該当する薬を服用している患者さんは、定期的な心臓の検査やモニタリングが必要になります。
天皇の執刀医「心臓病はここまで治せる」