今押さえておきたいがん治療

「高濃度ビタミンC点滴療法」で末期患者の全身の痛みが焼失

 経口投与だと、血中のビタミンC濃度は高くなっても、すぐ排出されてしまう。しかし、点滴で投与することで、はるかに高濃度な状態を長時間保つことができ、それががんを効果的に殺す。

 前出のAさんは、約1カ月で痛みが消失。2カ月後には家事を普通にこなせるようになり、22キロだった体重が現在は42キロまで増えて“普通の生活”を送っている。

「高濃度ビタミンC点滴療法だけで末期がんが治るとは言えない」と柳澤院長は指摘。しかし、がんによる痛みや抗がん剤の副作用を改善することには有効だという。

「副作用がなく、最期まで元気に過ごせる意味はとても大きいです」

 ただし、保険適用ではないので、高額な医療費がかかる。高濃度ビタミンC点滴療法だけで1回2万~3万円、これを週1~2回受けることになる。

3 / 3 ページ