介護の現場

介護のための単身帰郷で離婚の危機

「考え直して、こっちに来ないかと説得するけど、生返事です。そのうち、居留守でも使っているのか電話にも出なくなりました。手紙を出してみましたが返事も来ない」

 毎朝、勤め先に出る前、藤沢さんは母の昼食を含めた2食分の食事を作ってテーブルに置く。ほとんどはおにぎりだ。仕事を終えると帰宅途中で食材を買い、疲れた体で2人分の夕食を作る。

 休日は、家の掃除や庭の草むしり、1週間分の洗濯をこなす。藤沢さんは母の介護に努めながら、仕事を持った“主婦業”を続けている。

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