有名人の訃報では、直接死因のみが公表されます。心不全や多臓器不全のほか、肺炎、呼吸不全、肝不全などがよく見受けられます。これでは、その人が肺がんだったのか、脳梗塞だったのか、アルツハイマー病だったのか、一切分かりません。
しかし、死亡統計は原死因をもとに集計されています。先ほどの肺炎の例では、原死因であるインフルエンザが死因として数字に反映されます。また、静脈瘤による出血死では、大腸がんが原死因と考えられ、死亡統計にカウントされるのです。
(医療ジャーナリスト・やなぎひさし)
医療用語基礎知識