医療用語基礎知識

【肝炎ウイルス検査】定期健診だけでは確実なことは言えない

 A、B、C、D、E……といったら肝炎ウイルスを思い浮かべる医療関係者が大勢います。

 肝炎ウイルスには、発見された順番にアルファベットがつけられているからです。現在、分かっている肝炎ウイルスは5種類。ほかにF型とG型があるといわれていますが、はっきりと分かっていません。

 A型は一過性の肝炎(急性肝炎)を発症します。治りがよく日本国内で感染することは、ほとんどありません。B型とC型の肝炎は慢性化しやすいことが知られています。D型は、B型患者にしか感染できない変わり種で、B型肝炎をより悪化させる可能性が指摘されています。E型はA型と同様、急性肝炎を引き起こしますが、やはり日本国内で感染することはまれです。

 日本人にとって怖いのは、やはりB型とC型です。感染すると急性肝炎を発症し、治らずにそのまま慢性肝炎に移行してしまう場合が多いからです。急性肝炎の症状がほとんど出ないまま慢性肝炎になってしまう人も大勢います。慢性患者数は、B型、C型それぞれ300万人から350万人ほどと推定されています。

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やなぎひさし

国立大学理工学部卒。医療機器メーカーの勤務を経てフリーへ。医療コンサルタントとして、主に医療IT企業のマーケティング支援を行っている。中国の医療事情に詳しい。