これをもう少し具体的に説明してみましょう。たとえば食事、運動を頑張って、薬もしっかり飲んで、HbA1cが8%から7%に下がったとしましょう。しかし合併症予防効果で考えると、HbA1cが8%のままでも、禁煙に成功すれば、HbA1cを7%まで下げる治療より大きな合併症予防効果があるということです。もう少し平たく言えば、HbA1c7%の喫煙者より、HbA1c8%の非喫煙者の方が、合併症が少ないのです。
糖尿病の食事や運動の治療と同様、禁煙はなかなか困難なもののひとつですが、食事、運動以上に頑張りがいがある治療です。ぜひ挑戦してみてください。
医療数字のカラクリ