医療数字のカラクリ

糖尿病患者がアスピリンを使う効果と副作用

 そうした状況に対して、日本人の糖尿病患者でアスピリンによる心筋梗塞、脳梗塞の予防効果をみる研究結果が、2008年に報告されています。それによると、心筋梗塞、脳梗塞の発症率はアスピリン群で年率1・7%、アスピリンなし群で1・4%と、予防効果は明らかでなく、重大な出血はアスピリン群で多い傾向にありました。

 糖尿病患者であっても全員がアスピリンを飲んだほうがいいとは言えないのです。

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名郷直樹

「武蔵国分寺公園クリニック」院長、「CMECジャーナルクラブ」編集長。自治医大卒。東大薬学部非常勤講師、東大医学教育国際協力研究センター学外客員研究員。臨床研究適正評価教育機構理事。7月末に「検診や治療に疑問を感じている方! 医療の現実、教えますから広めてください!!」(ライフサイエンス出版)を出すなど著書多数。