医療数字のカラクリ

初期の糖尿病は厳しい治療が重要

 しかし、この論文で比較されているのは、新たに糖尿病と診断された患者で、当初15年のHbA1c7%の厳しい治療と、8%の治療を比較して、その後10年の追跡を経て示されたものです。

 最近の糖尿病の厳しい治療とは、HbA1c6%を目指すというさらに厳しいもので、そのような厳しい治療での効果が示されているわけではありません。初期からの厳しい治療が重要といっても、HbA1c7%くらいの治療で十分かもしれません。

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名郷直樹

「武蔵国分寺公園クリニック」院長、「CMECジャーナルクラブ」編集長。自治医大卒。東大薬学部非常勤講師、東大医学教育国際協力研究センター学外客員研究員。臨床研究適正評価教育機構理事。7月末に「検診や治療に疑問を感じている方! 医療の現実、教えますから広めてください!!」(ライフサイエンス出版)を出すなど著書多数。