小さな声でしゃべる人は、「小さな物音でも聞こえる」「耳の良い人が多い」「都会っぽく上品」。逆に、大きな声でしゃべる人は、「聞き返しが多かったり、耳がやや遠かったりする」「田舎出身で野蛮」――。そんな印象があると思います。
しかし、通常の場合、地声の大きさと耳の良さは関係ありません。声帯がもともと大きな声仕様になっていれば、自然と大きな声になります。
ちなみに私がそうです。おじいさん、おばあさんの患者さんには耳鼻科医として、聞こえやすいのでいい声だともいわれています。
田舎の大きな家で、大きな声でないと隣の部屋まで声が届かない環境で育ったような場合には、自然と地声が大きくなることもあるでしょう。都会の小さい家で育った人が、隣の家に迷惑がかかることがあるし、大きい声を出す必要もないので、小さな声でしゃべるということもあるかもしれません。それらは地声の性質や環境による生活習慣によるもので、耳の聞こえの良しあしとは関係ないのです。
耳鼻科の病気