耳鼻咽喉科と歯科は治療分野も似通っており耳鼻咽喉科の専門医として歯科との連携が必要だと思っています。
その一例が歯性上顎洞炎の治療です。
その説明の前に、まずは顔の中心から左右2対、合計8つある空洞(副鼻腔)と急性副鼻腔炎について説明します。
鼻腔は鼻中隔によって左右に分けられ、その周囲の顔の骨にはたくさんの空洞があります。
これが副鼻腔で、頬の後ろにある上顎洞、両目の間の篩骨洞、額の部分にある前頭洞、鼻の奥にある蝶形骨洞などがあります。副鼻腔は換気管で鼻腔とつながっています。
副鼻腔内は粘膜で覆われ、表面は「せん毛」と呼ばれる細い毛が生えています。せん毛は同一方向に動き、外から入ってきた異物を分泌物とからめて、鼻腔へ排出します。
ところが、換気管が風邪などで塞がれると、細菌やウイルスが副鼻腔にとどまるようになります。
耳鼻科の病気