耳鼻科の病気

飛行機の中で耳が痛くならない方法

 咽頭付近に鼻水がたまっていたり、咽頭が腫れていたり、できものがあると、航空性中耳炎になりやすいといわれています。とりわけ、鼻水が出やすく、アデノイドという良性のできものが咽頭にあって、顔も小さく、咽頭付近のスペースが狭いお子さんは注意が必要です。

 大人でも鼻が曲がっていて詰まりやすかったり、ひどい鼻炎や蓄膿症を起こしていたり、咽頭に悪性の腫瘍があったりすると、発症しやすくなります。覚えておきましょう。

 治療は通常の急性中耳炎や滲出性中耳炎と同じ。鼻炎の内服薬や外用薬、場合によっては抗生剤を使って治療します。鼓膜の奥に膿がたまっている場合は、鼓膜切開をすることもあります。

 航空性中耳炎の症状を繰り返す人は、事前に原因を耳鼻咽喉科で診断してもらうこと。風邪や鼻炎があれば、あらかじめ治療すべきです。

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大場俊彦

大場俊彦

慶應義塾大学大学院博士課程外科系終了。医学博士甲種日本耳鼻咽喉科学会認定専門医。日本レーザー医学会認定専門医。日本気管食道科学会認定専門医。米国耳鼻咽喉科・頭頸部外科学会フェロー。国際レーザー専門医。厚生労働省補聴器適合判定医・音声言語機能等判定医。日本耳鼻咽喉科学会騒音性難聴判定医・補聴器相談医。