ですから、スギ花粉症の人は、ヒノキ花粉が飛散する時季にも注意が必要です。特にスギ花粉症シーズンの終わり頃にヒノキ花粉による症状が加わると、重症化することがあるのです。
関東圏でのスギ花粉の飛散は2~4月、ヒノキ花粉の飛散は3月中旬から5月いっぱいです。両方の飛散が重なる時季(3月中旬~4月)は症状もつらくなるようです。スギ花粉症の症状が今、軽くなったからといって治療を終了するのではなく、ヒノキ飛散状況を考えて、さらに加療することが大切です。
ちなみに、北海道は花粉症がないというのは間違いです。確かにスギ花粉症は見かけませんが、代わりにシラカンバ花粉症が見られ、今の時季から患者さんが徐々に増えています。
シラカンバ花粉が飛散するのは4月中旬~6月初旬で、主な症状はスギ花粉症と同様に鼻水、くしゃみ、目のかゆみです。シラカンバ花粉症の特徴的な症状としては、一部(20~30%)の人が口腔アレルギー症状を起こすことがあります。リンゴやキウイなどの果物を食べると、口の中がかゆくなったり腫れたりします。
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