耳そうじをしていて、耳の中を傷つけてしまったことはありませんか。耳の中は非常にデリケート。正しいお手入れ法を紹介しましょう。
耳の穴の入り口から鼓膜までの筒状の部分を「外耳道」といい、耳そうじなどに伴うトラブルは、主にこの部分に起こります。外耳道の入り口から、約3分の1は軟骨でできており(外耳道軟骨部)、汗腺組織があるため、耳垢がたまります。その奥の3分の2は骨でできていて(外耳道骨部)、ちょっと触れただけでも強い痛みを感じます。
耳そうじをしていて痛いと感じたら、それ以上深くはおこなわないようにしましょう。
耳垢は、外耳道にある汗腺や皮脂腺の分泌物に、はがれ落ちた表皮細胞や毛、粉塵などが混在してできます。専門的には「じこう」と読み、英語では「イヤー・ワックス」といいます。耳垢には乾燥してポロポロしている乾性耳垢と、あめのように湿った軟らかい湿性耳垢があり、遺伝と深く関係しているといわれます。欧州系やアフリカ系の人はほとんどが湿性型で、日本人は乾性型が多数を占めています。
耳鼻科の病気