湿った耳垢の人だと、キャラメルのように耳の奥に固まって詰まってしまい、難聴の原因になることがある。こうなると耳鼻科で処置してもらうしかありません。耳垢を溶かす薬を耳の中にたらした後、耳専用の顕微鏡で見ながら耳そうじをすることになります。
ただ、汚いと思われているでしょうが、耳垢には殺菌作用や外耳道表面の乾燥を防ぎ、保護する働きなどがある、とされています。また、昆虫などの侵入を防いでくれる機能が指摘されており、「ないほうがよい」ともいえないのです。
以前、沖縄の離島に派遣されていたとき、寝ている間に外耳道に小さな虫(ゴキブリ等)が入ってきた患者さんが、よく診療所にやってきました。
きれいに掃除された耳の中に虫の羽が見えたとき、耳垢には確かに昆虫の侵入を防ぐ作用があるのかもしれない、と納得したことがあります
耳鼻科の病気