耳鼻科の病気

インフルエンザ 4つのハイリスク群

 高齢者の場合は、インフルエンザになっても高熱が出にくく、発見が遅くなりがちになることを覚えておきましょう。

 インフルエンザかどうかは迅速診断キットで判断しますが、発症してすぐの場合、判定できないことがあります。検査のタイミングは発症後、12時間以降、48時間以内とされています。

 治療は抗インフルエンザウイルス薬を使うのが一般的です。体内でウイルスの増殖を抑える薬で、病気の期間を短縮したり症状を軽減したりする効果があります。具体的にはオセルタミビル(商品名・タミフル)やアマンタジン(商品名・シンメトレル)などの内服薬、ザナミビル(商品名・リレンザ)やラニナミビル(商品名・イナビル)などの吸入薬、それにペラミビル(商品名・ラピアクタ)という点滴薬があります。

 なお、オセルタミビルで問題になった異常行動は、他の抗インフルエンザ薬を使っているときや薬を使っていないときにも報告されています。インフルエンザのときは、乳幼児はもちろん、高校生であっても未成年の子供が一人にならないようにすることが大切です。

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大場俊彦

大場俊彦

慶應義塾大学大学院博士課程外科系終了。医学博士甲種日本耳鼻咽喉科学会認定専門医。日本レーザー医学会認定専門医。日本気管食道科学会認定専門医。米国耳鼻咽喉科・頭頸部外科学会フェロー。国際レーザー専門医。厚生労働省補聴器適合判定医・音声言語機能等判定医。日本耳鼻咽喉科学会騒音性難聴判定医・補聴器相談医。