知らなきゃ損!

ロコモの認知度4割以下

 平成25年の厚生労働省「国民生活基礎調査」によると、要支援・要介護の原因のトップは、骨折、関節系疾患、脊髄損傷などの「運動器の障害」で25%だった。

 また、国民の有訴率(平成22年国民生活基礎調査より65歳以上)では、男女ともに断トツが腰痛。さらに、男性の3位、女性の2位に「手足の関節が痛む」が挙がっている。いずれも運動器に関する症状だ。

 ところが、運動器への認識は高いとは決していえない。

「各器官の意味を知っていた方の割合を調べると、循環器、泌尿器、消化器、呼吸器はすべて70%以上なのに、運動器は40・8%しかいませんでした。要支援・要介護の原因になる運動器の障害は、国民にとって大きな問題です。運動器への意識、関心を高めて予防改善することが重要」(日本整形外科学会・岩本幸英理事長)

 そこで生まれたのが、「ロコモティブシンドローム(ロコモ)」という言葉だ。先日、この「臨床判断値」が初めて発表されたが、そもそもロコモについて知らない人は多い。

 ロコモティブとは、「自ら移動できる」こと。その能力が落ち、要支援や要介護になる危険の高い状態がロコモティブシンドロームだ。

 平成26年度時点で、これを認知している人は36・1%しかいない。

 ロコモは、運動していなければ、若くても該当する。進行してから対策を講じるのでは遅い。日本整形外科学会公認のサイト「ロコモチャレンジ!」(https://locomo-joa.jp/check/lococheck/)にチェックリストが載っているので、一度やってみては?