漢方達人をめざせ!

咳だけが続く

 咳だけが続く場合、それは風邪ではないかもしれません。西洋医学では呼吸器系の病気として捉えますが、東洋医学では、原因のひとつとして「ストレス」を考えます。

 Mさんの最初の症状は、明らかに風邪。でも、鼻水やくしゃみが消えても、咳だけがずっと続きました。私に相談があったのは、「咳だけ」になってから2週間ほど経ってからでした。

 気道は、「気」の出入り口です。ストレスがたまり、「気」が停滞すると肺の機能が落ちてしまいます。空気などを「吸う」ことはできますが、「吐き出すこと」がうまくできず、咳として出ます。

「咳は、ストレスがたまっているという体のサインでもあります。“気”が落ち着くと、肺も落ち着きます。わざわざサインを発する必要がないから、咳もピタッと止まります」
 そう話すと、Mさんは「実は」と仕事の話をしてくれました。一時的に仕事が集中し、睡眠時間を削ってやっているけれど、なかなか前に進まないと……。

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久保田佳代

父は乳児院院長、母は薬剤師、長女は歯科医、次女は眼科専門医という医療一家に産まれたが、昨今の臓器医療である西洋医学とは違い、人に向き合い、カラダとココロの両面から治療が行える漢方を志し20余年経つ。昭和薬科大学卒業、老舗漢方薬局を経て、「氣生薬局」開局。サプリメントアドバイザー、漢方茶マイスター、日本プロカウンセリング協会1級など多数資格取得。「不妊症改善における実力薬局100選」に選ばれている。