私のところに通っているお客さまで、一番長い人は15年くらい。体調が悪くなれば、その都度相談にいらっしゃいます。
漢方は、「ゼロの線に戻す作業」です。プラスになり過ぎても、マイナスになり過ぎても、心身にはよくありません。ゼロの状態が、ちょうどよくバランスが取れている、心身にとってベストの状態。プラスになったものを引き下げるか、あるいはマイナスのものを引き上げるか、悩み事に応じてそれを判断し、漢方薬を処方します。
15年来のお客さまは、最初は不定愁訴や疲労感の悩み。そのうち、飛蚊症、目や耳の奥が痛い、リンパ腺が腫れている、腰が痛いなどの症状になり、また疲労感を訴えるように。トイレに何度も行きたくなる、頭が痛いなどの症状もありました。
訴える内容はその都度違いましたが、実はそれらは共通した原因によるものです。体の不調は、「根っこ」のようなものがあり、訴える症状はその木の枝や葉であると考えるといいでしょう。「根っこ」を改善すれば、それぞれの症状も改善していくのです。
長年通っているお客さまは、漢方の特長を理解し、上手に利用しています。漢方薬できちんと体質改善をしても、季節や生活環境によって「ゼロの状態」に変化が出ることもあります。早めに漢方薬で対処すれば、大ごとにならず、健康な心身を取り戻せます。
即効性を求める方が多いですが、長く考えれば、「根っこ」へアプローチしていく方がベストだと思いませんか?
漢方達人をめざせ!