漢方達人をめざせ!

漢方薬で抜け毛が減った

 男性の皆さんが気にされている髪の毛問題。漢方薬で改善されたケースはいくつもあります。

 20代のAさんは、髪の毛を洗うとペタッと張り付いたようになり、乾かすと地肌が透けて見えるのが悩み。眼精疲労がひどく、下痢をしやすい。偏食気味で、すぐに眠くなるとのこと。

 症状から、髪の毛の健康に関係している「腎」にはあまり問題ないが、「血」には力がなく、「血虚」だと判断しました。血虚を改善する「当帰芍薬散」「杞菊妙見丸」「人参湯」を処方。飲み続けることで、髪の毛にハリが出て、シャンプー時の抜け毛も減りました。

 脱毛、抜け毛で相談に来たBさん(60代)は定年退職後、足腰がだるく、夜中のトイレの回数も増えました。手足の冷えも気にされていました。

 加齢による脱毛だと見立て、体力を取り戻す補腎剤である「牛車腎気丸」を出しました。すると、足腰に力がつき、トイレの回数も減りました。何よりBさんが喜んだのは抜け毛が減って、髪の毛がうっすら生えてきたことでした。

 Cさん(30代)は、前側から髪の毛が薄くなり、はげ上がってきました。体重増加で糖尿病も発症。椎間板ヘルニアの発作もあり、季節の変わり目には喘息も。

 処方したのは、「八味地黄丸」「防已黄耆湯」「柴朴湯」。食事の改善も行ったところ、ヘルニア、糖尿病、喘息が緩和し、髪の毛が増え始めました。

 気になる方は一度漢方薬を試してみては?

久保田佳代

久保田佳代

父は乳児院院長、母は薬剤師、長女は歯科医、次女は眼科専門医という医療一家に産まれたが、昨今の臓器医療である西洋医学とは違い、人に向き合い、カラダとココロの両面から治療が行える漢方を志し20余年経つ。昭和薬科大学卒業、老舗漢方薬局を経て、「氣生薬局」開局。サプリメントアドバイザー、漢方茶マイスター、日本プロカウンセリング協会1級など多数資格取得。「不妊症改善における実力薬局100選」に選ばれている。