どうなる! 日本の医療

TPPで手術、薬剤費が値上がりする

「米国はこの間にも医薬品の関税撤廃、市場原理の導入などを日本に突き付けてきた。そして医療分野での不平等貿易の集大成となるのが、TPPなのです。日本側で喜ぶのは、米国と結託する一部の大企業と医療費抑制につながると考える財務省だけです」(本田医師)

 安保法制論議も重要だが、その裏で日本の医療の米国支配が進んでいるのを忘れてはならないのだ。

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村吉健

村吉健

地方紙新聞社記者を経てフリーに転身。取材を通じて永田町・霞が関に厚い人脈を築く。当初は主に政治分野の取材が多かったが歴代厚労相取材などを経て、医療分野にも造詣を深める。医療では個々の病気治療法や病院取材も数多く執筆しているが、それ以上に今の現代日本の医療制度問題や医療システム内の問題点などにも鋭く切り込む。現在、夕刊紙、週刊誌、月刊誌などで活躍中。