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なぜ疲れるといびきをかきやすいのか

 疲れた時ほど、いびきがひどい……。そんな経験がある人は多いだろう。

「池袋大谷クリニック」の大谷義夫院長によると、そもそもいびきとは睡眠中、気道の狭い部分を空気が通る時に起こる振動音。

「昼間の活動中は全身の筋肉が緊張していますが、夜は反動で体をリラックスさせる作用が働き、筋肉が緩みます。疲労している時は、
全身の筋肉とともに喉や舌の筋肉も緩みます。すると、空気の通り道が狭められ、振動音が大きくなるのです」

 お酒を飲んだ時にいびきが大きくなるのも同じ理由で、アルコールが筋肉を弛緩させるから。喉の粘膜もむくむので、気道はより狭まりやすくなるという。

 疲労やアルコールによっていびきが大きくなるのは、健康上問題なし。しかし、普段から異様に大きないびきをかく人は要注意だ。

「常にいびきが激しかったり、音に強弱があったりする人は、睡眠時無呼吸症候群の疑いがあります。睡眠中に断続的に呼吸が止まり、脳や心臓に酸素が十分供給されず、脳梗塞や心筋梗塞のリスクが倍増する恐ろしい病気です」

 睡眠時無呼吸症候群になると、無治療では平均7年も寿命が縮むのだとか。この病気の人がお酒を飲むと、呼吸が止まる回数が増えてさらに危険が高まる。

 いびきのかき方が異常。昼間、異様に眠い。そんなサインがあったらぜひ一度、いびきに詳しい病院を受診しましょう!