運動すると、活性酸素という細胞毒が生まれますが、体はこの毒を打ち消そうとして免疫力を高めます。これを「ホルミシス効果」と呼びます。運動とは、自ら少量の毒を作ることによって、健康効果をもたらすものなのです。しかし、長すぎたり激しすぎる運動は、かえって活性酸素を増やしてしまい、逆効果になってしまいます。
近年、「激しすぎる筋トレは動脈硬化を進めてしまう」こともわかりました。数カ月の筋トレが14・3%も動脈スティフネス(動脈の硬さ)を増加させるのです。
たとえば、重量挙げの選手は「ウンッ!」と息を止め、いきんでバーベルを持ち上げます。その際、血圧もグッと上がるのですが、軟らかい血管ではその上昇に耐えられません。血管がある程度硬くないともたないため、動脈硬化が進むのです。
特殊な環境にあるアスリートと、われわれ一般人は状況が違いますが、筋トレによる動脈硬化を予防しておいた方がいいでしょう。筋トレをした後は、必ずウオーキングなどの有酸素運動で運動を終える工夫をすることが効果的だといわれています。
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