有名病院 この診療科のイチ押し治療

【診断がつかない症状】 千葉大学医学部付属病院総合診療部(千葉市中央区)

(提供写真)

「私たちが診察で注目するのは、患者さんが受診するまでの行動や前医の受診歴です。そこに診断のカギがあるからです。診断のつかない病気は検査で分かるのではなく、患者さんから引き出した言葉にキーワードがあるのです」

 1日に診る患者は完全予約制で7、8人。診断がついた患者は紹介先医療機関に戻す。専門医療が必要な症例であれば、同院の専門科で治療してから戻している。再診を3回くらい繰り返しても診断がつかない症例は、後で分かる場合があるので「X(未解決)ファイル」に登録する。年間4~5人が登録されるという。

 同部には、日本全国から開業前後の医師が週1回研修に訪れる。年間20人もの研修登録医を受け入れているのも、大学の総合診療部では最多だ。

 国立大学法人千葉大学の付属病院(835床)。
◆医師数=9人(うち専任2人)
◆2014年の初診患者数=903人(紹介患者率約96%)
◆最終診断で多い原因領域=心理・精神、筋骨格、全身、神経、消化器

3 / 3 ページ