有名病院 この診療科のイチ押し治療

【白血病】 都立駒込病院・血液内科(東京・文京区)

都立駒込病院血液内科の大橋一輝部長(提供写真)

 白血病の場合、ほとんどが家族や骨髄バンクを介して造血幹細胞を提供してもらう同種移植になる。

「同種移植は、重篤な合併症を避けるために原則、患者さんとドナーの白血球のタイプ(HLA)がすべて合致していることが要件でした。しかし、兄弟間で合致する確率は25%、両親や親戚では1%以下です。そこで、骨髄バンクでもドナーを探すのに時間がかかる場合には、近年、半分だけ合致すれば移植の対象にする半合致移植が行われるようになりました。当科でも始めていて、実施数は増えています」

 半合致であれば、ほとんどの患者が家族からドナーが見つかるが、全合致よりは合併症が出やすい。

 また、同種移植の3種類の移植法にも一長一短がある。末梢血移植は骨髄移植より効果が強い半面、合併症が出やすい。臍帯血移植はドナーが見つかりやすく合併症も出にくいが、進行期の症例では効果が弱く再発しやすくなる。

2 / 4 ページ