有名病院 この診療科のイチ押し治療

【アレルギー】 国立病院機構相模原病院アレルギー科(神奈川県・相模原市)

(C)日刊ゲンダイ

 いったい、市中で行われているアレルギー治療の現場で、どんな問題が起きているのか。

「アレルギー疾患の多くはガイドラインに準拠した治療を徹底すれば、8割方は症状がほとんどなくなり、健康な人とほぼ同レベルの生活ができるまでにコントロールが可能です。その個別の患者さんに最も適した治療がきちんと行われていないのです」

 研究班の調査では、アレルギー科を標榜しながらガイドラインから外れた治療をする医師が結構多く、専門医にも見られることが分かった。

 たとえば、ぜんそくでは発作予防薬として吸入ステロイド剤を1日1~2回、常時使い続け、発作が起きた時には発作治療薬の気管支拡張剤(吸入)を使うのが正しい治療。

 それが予防薬は2割弱、治療薬は3割弱の人が服用していない。中には、発作治療薬を予防薬として定期的に使っているケースもあるという。

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