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【痔の手術】 東京山手メディカルセンター大腸肛門病センター(東京・新宿区)

(C)日刊ゲンダイ

 その術式は、佐原センター長が08年に開発した「肛門上皮下瘻管切離内括約筋切開術(SIFTIS法)」。痔瘻は肛門の中から外側に瘻管という孔が開く。SIFTIS法は、その瘻管を細いハサミを使って外側から切るだけ。手術自体は10分ほどで、1週間以内には退院できる。

「海外には、“肛門の外から瘻管を縛る”似たような考えの術式もありますが、施設によって再発率が5%や20%と高い。SIFTIS法の再発率は3・2%です」

 日本大腸肛門病学会の肛門部門で中心的な役割を果たす同センターは年3回、大腸肛門病懇談会を開催している。全国から毎回100人前後の熱心な専門医が集まり、意見交換、議論を交わす場になっている。開催数は1964年から数えて昨年末で189回になるという。

 東京・新宿区にある旧社会保険中央総合病院の大腸肛門科。
◆スタッフ数=9人(専門医8人)
◆初診患者数(2013年度)=4686人(紹介患者約53%)
◆肛門疾患手術件数(13年)=2423件(痔核957件、痔瘻904件、裂肛85件、その他477件)

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