健康は住まいがつくる

【換気と病気】 頭痛やアレルギー、子どもの成績不振は室内空気が原因だ

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

“いくら寝ても寝足りない”“頭痛やめまいがする”“体がかゆい”――。こんな症状は部屋の換気不足が原因かもしれないことをご存じだろうか?

 室内の二酸化炭素(CO2)濃度は建築物環境衛生管理基準によって1000ppm以下であることが求められている。

 通常、CO2の室内濃度が2500ppm(0.25%)を超えると眠気が起き思考能力が低下、3万ppmを超えると頭痛やめまい、吐き気が出るといわれている。

 米ローレンス・バークレー国立研究所とニューヨーク州立大学の研究では、24人の健康な人にCO2濃度「600ppm」「1000ppm」「2500ppm」の室内で2時間半過ごしてもらったうえで、意思決定を調べるテストを受けてもらったところ、CO2が上昇するにつれ、得点が著しく低下したという。

 同様な研究結果は国内外で出されており、CO2濃度が高くなると判断力が鈍ることがわかっている。部屋に閉じこもって勉強しているわが子の成績が振るわないとしたら、勉強部屋のCO2濃度と関係しているかもしれないのだ。

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