健康は住まいがつくる

【換気と病気】 頭痛やアレルギー、子どもの成績不振は室内空気が原因だ

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

「シックハウス法以降の住宅であれば、室内空気質のマーカーであるCO2濃度もホルムアルデヒド濃度も指針値を超えないと考えられています。そのうえ、常時換気することでハウスダスト、カビ、ダニの糞や死骸等のアレルギー物質の濃度も減らせます」

 ただし、冬は換気によって室内が乾燥して、インフルエンザの感染率を高めたり、アトピー性皮膚炎を悪化させる副作用もあるため、加湿も必要になる。インフルエンザの生存率データからいえば、室内湿度は40%以上に維持した方がいいという。

「問題なのは、まだ換気装置をうまく使いこなせていない家庭が多いこと。私たちの調査では、約半数の世帯が24時間換気システムを作動させていませんでした」

 最近の高断熱高気密住宅では窓を閉め切ったままの部屋も多く、換気装置を使っていなければ、逆効果になることが懸念されている。

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