新たな検査キットが注目 「接触性皮膚炎」対策の3ステップ

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

■新パッチテストは保険適応に

 しかし、それが周知されていない。実際、小麦入りせっけん(加水分解小麦含有せっけん)で皮膚がかぶれた後に運動をし、アナフィラキシー(粘膜、気道が狭くなり、呼吸困難などが起こる)が誘発された事例が続き、社会問題になった。

 治療の第1ステップは、ステロイド外用薬。場合によっては抗ヒスタミン薬の内服で正しく対処すること。

 治っても再発する場合は、第2ステップとして原因物質を明らかにして避ける。

 第3ステップは、皮膚質の把握と皮膚バリアー機能維持など、日常生活の注意だ。

「原因物質はパッチテストで調べます。原因が明らかであれば、関連するアレルゲンを皮膚に貼って確認できることがあります。原因不明なら、原因になりやすいスタンダードアレルゲンを皮膚に貼って確かめます。しかし、個々のアレルゲンを医師が輸入し、手間や時間、医療側の費用がかかるのに、保険点数が低いのでテストを行えない皮膚科施設が多い。これまでは全国でも3割程度しかパッチテストが行われていないのが現状でした」

3 / 4 ページ

関連記事