脳梗塞や心筋梗塞の治療薬であるワーファリンやバファリンなどの“血をサラサラにする薬”が、原因になることもあります。薬の性質上、血が止まりにくくなってしまう場合があるのです。老人の方の内服が多いので、見逃すことがないように治療していきます。
他には血液自体の病気である血小板の減少や、白血病、血友病、遺伝的な血管の病気が原因となることもあります。
よく「鼻出血は脳出血の症状のひとつでしょうか」という質問を受けるのですが、脳からの出血が鼻に出てくることはなく、経験上も一例もありません(脳梗塞等の治療として抗凝固作用の薬を服用している方は、鼻出血だけでなく脳出血も止まりにくくなります)。
耳鼻咽喉科の専門医は、既往歴を含め、出血部位や出血状態を見て、単純な出血か否かを判断しながら診断していきます。
私自身の経験として、鼻出血とのことで他の大病院から紹介されたものの、実は食道の静脈瘤からの出血というケースもありました。
耳鼻科の病気