尿酸値1上昇で高血圧リスク2割増…押さえたい「痛風知識」

「食欲の秋」は痛風にも注意(C)日刊ゲンダイ

■40年ぶりに国内新薬が登場

 尿酸値を下げる薬には、酵素の働きを阻害して尿酸が作られるのを抑制する尿酸生成抑制剤と、尿酸の尿中への排泄を促進する尿酸排泄促進剤の2つのタイプがある。

 2011年には、40年ぶりに国内発の新薬が登場した。前者の尿酸生成抑制剤タイプだ。

「従来薬は代謝産物が体内に残って副作用を生じる可能性があり、腎機能が低下した患者さんには薬の減量が必要で、尿酸値が十分に下がらないこともありました。しかし、新薬は代謝産物が糞中にも排泄され、体内にほとんど残りません。腎機能が低下していても比較的安全に使えます。1回の服用で長時間効果が続き、尿酸値の変動が起こりにくく、痛風発作予防の面でも使いやすい」

 100万人近いといわれる痛風患者に対し、認定痛風医は約50人。患者のすべてがベストの治療を受けられているわけではない。自ら学び、動くことも必要かもしれない。

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