中枢型は、その自然経過がまだはっきりわからないため、有効な治療法も確立していなかった。心不全や脳血管病の人は中枢型を発症しやすいことから、原因となる病気の治療が行われてきた。
しかし最近は、慢性心不全を持つ患者の中枢性睡眠時無呼吸には、「ASV(アダプティブ・サーブ・ベンチレーション)」という自動調節型呼吸補助機器を使った治療法が有効だといわれている。
同じようにマスクを装着し、コンピューターで患者の呼吸のパターンや量を予測して適切な圧力をかけ、CPAPより自然に不足分を補う。これは心不全そのものの治療にも使用されている。
■心血管死が増えるとの解析結果が
今回、死亡リスクの上昇を指摘されたのはこのASV。今年9月、「ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン(オンライン版)」に、ASV使用によって心血管死が増えるという国際的大規模臨床試験の最終解析結果が発表されたのだ。