独白 愉快な“病人”たち

漫才師 内海桂子さん(93) 乳がん

内海桂子さん(C)日刊ゲンダイ

 10歳で奉公に出て、16歳で舞台に立ってから、大病をしたことはなかったですね。子供も2人産んだけど、ほかは医者知らずで、自分の血液型も知りませんでしたよ。

 それが84歳からケガや病気が続きましてね。東京駅の階段で転び、手をついたら骨が3本も折れた。救急車で聖路加国際病院に運ばれると、手を両側から引っ張ってくっつけて固定するだけ。

 一番早く治る方法を医師に尋ねたら、手術と言うので、翌々日に手術。3カ月で三味線を弾けるまでに回復させました。

 その翌年の6月、ドラマの打ち上げで織田裕二さんに花束をいただいた時、抱きかかえてクルッと1回転してくれたんです。そしたら、脇の下の辺りにピリッと痛みを感じましてね。

 また11月に映画の撮影でおんぶされるシーンがあったんだけど、グリグリができていて痛いから、ちょっと腕の位置を調整してもらったんです。

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