独白 愉快な“病人”たち

タレント 稲川淳二さん (66) 前立腺がん ㊤

(C)日刊ゲンダイ

 要は、精液をつくる畑が枯れて、畑を広げないといけないから前立腺が肥大する。がんにもなる。加齢性のものだと思っているから、怖くもないし、手術もなんとも思いませんでしたね。

 前立腺は進行の遅いがんなので、あと2~3年持てばいいと思っていました。すると医者の友達から、「70歳ならもうそのままでもいいけど、60代であえて放置して寿命を縮める必要もないだろう」と言われて、それもそうだなと。

 結局、年を越した2月に東京医科大学病院で「ダヴィンチ」という医療用ロボットによる内視鏡下手術をしました。いってみればUFOキャッチャーの医療版みたいなものです。

 ダヴィンチの利点は、手術によるダメージが少ないこと。患部を大画面に映し出して、ロボットアームを医師が別室で操作するため、患部を大画面で見ながらピンポイントで切除することができ、出血が少ない。手ブレの心配もなく、大事をとって多めに切除することもないそうです。

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