独白 愉快な“病人”たち

元プロレスラー 小橋建太さん (47)

(C)日刊ゲンダイ

 いやー驚いた! がんが再発したかと慌てて主治医に電話して、病院にすっ飛んでいきましたよ。がんは5年経過すれば治ったというけれど、腎臓がんは10年様子見。俺はまだ7年目、再発の可能性大だから、最悪の事態も考えました。幸い、体内にばい菌が入って炎症を起こしただけで、薬を飲んだら1週間ほどで治まった。

 今までケガは数えきれないけど、ばい菌なんかに負けたことはなかった。免疫力が弱ったのかな。トレーニング不足なのか、燃え尽き症候群なのか、加齢のせいなのか、どれもあるかもしれない。いつまでも昔と変わらないと思うのはうぬぼれだから、受け入れていかなきゃいけない年になったんだろうな。

「風邪は万病のもと」っていうことわざは本当ですよ。風邪を繰り返してなかなか治らなかったことが、俺のがんの前兆だった。治りが悪いと思っていたら2006年6月、所属していた団体「プロレスリング・ノア」の健康診断で、右腎臓に5センチほどのがんが見つかったんです。ノアは健康診断をしっかり受けさせる団体だったのが、早期発見につながりました。

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