“孤食”老人男性は発症率2.7倍 「うつ病」を回避する食事とは

「楽しく食べる」が基本(C)日刊ゲンダイ

「若いころに家族だんらんで食事をしていた人が孤食になると、昔を思い出して悲嘆にくれ、セロトニンの分泌がさらに弱まるのです。また、孤食だと早食いになり、楽しくないので胃液があまり分泌されず、胃腸が悪くなる。体調不良のせいでストレスが高じ、結果としてうつをまねいてしまいます」

 要するに、孤食だと食べる楽しみを感じず、ストレスが高まるのだ。

■楽しく食べる環境づくりを

 では、どのような食事をすればうつを回避できるのか。

「週に1度でいいから、笑って食事できる環境をつくることです。居心地のいい居酒屋や定食屋の常連になり、お客やマスターと世間話をしながら食べる。家族連れでにぎわうファミレスで食べたり、お笑い芸人が出ているテレビ番組を見ながら食べるのもいい。コンビニ弁当でも晴れた日の公園で鳩を見ながら食べるとおいしいし、太陽光を浴びるのでセロトニンが分泌されます。友達と食事するときは小中学校の同窓生にしてください。相手が昔の上司や地域の老人サークルの人たちだと気を使って、逆にストレスが高まる危険性があるからです」(米山公啓氏)

 60歳になったら楽しく食べる環境づくりを始めたほうがいい。

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