愉快な“病人”たち

落語家 林家こん平さん (71) 多発性硬化症 ㊤

(C)日刊ゲンダイ

 今から10年前、2004年の8月に日本テレビの24時間テレビで「笑点」の生放送後、緊急入院しましてね。その頃の記憶はなくて、今になってやーっと思い出してきた。そういった記憶障害も、症状のひとつなんだそうです。

 その年の5月下旬に小脳梗塞で入院したり、視界がぼやけるのでレーザー治療をしたり、歯が悪くなったり、還暦を迎えた頃から体の不調が続いていました。声も出にくくなってね。なんせ私は元気が取りえ。病院なんて今まで行ったことがなかったから、病院に行くだけで生気が吸い取られましたよ。それでも飲んで食べて、猛暑の中、卓球のベテラン選手権も出場しました。

 ところが、入院した日の昼、例の「笑点」の打ち合わせが始まると、話はしどろもどろだし、メガネは掛け間違えるしで、司会の故・5代目円楽師匠に「こんちゃん、酔っぱらってるんじゃないの? 生放送だからあんまり振らないようにするよ!!」なんて言われて。でも、本番はいつも通り「チャラ~ン」をやって収録を終えた。

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