愉快な“病人”たち

コラムニスト 神足裕司さん (56) くも膜下出血 ㊤

(C)日刊ゲンダイ

 身内に脳卒中や心疾患障害を起こした者はだれもいません。健康診断や人間ドックは定期的に受けていませんでした。ただ、取材でPET検査を受けて、血圧が上180ほどと判明し、「毎朝血圧を測り、治療を受けなければなぁ」と思っていました。これが、2011年7月くらいのことです。

でも、人間、そうはすぐ変わらない。くも膜下出血を起こしたのは11年9月3日土曜日のことでしたが、その週もいつもと変わらずでした。火曜日にはラジオ出演後に新宿で翌朝まで飲み、水曜日は取材で神戸に行き、酒を飲む。木曜日は四国で飲み、金曜日は広島で飲む。1カ月ほど前から友人に頭痛をたびたび訴えていたようですが、その時は深刻に考えていませんでした。

 そして台風が近づいていた3日土曜日、広島空港を19時15分に出発するANA686便に私は乗りました。ところがいよいよ羽田という、着陸体勢に入った辺りで具合が悪くなったんです。かなりの異変に客室乗務員が駆けつけ、偶然同乗していた医師から応急手当てを受けました。

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