愉快な“病人”たち

コラムニスト 神足裕司さん (56) くも膜下出血 ㊤

(C)日刊ゲンダイ

そして、空港で待機していた救急車で東邦大学医療センター大森病院に搬送されました。

 今となっては、その時のことで覚えていることはあまりありません。搭乗口での自分と、具合が悪くなって頭痛がした、くらいまでは何となく記憶に残っている。でも、その後は、夢か現実か、自分でもよく分からない。ずっと仕事を普通にしてきた自分しか覚えていないし、それが正しい記憶なのかも分からない。

 ここから先は家族の話になりますが、娘の携帯電話に救急の担当医から緊急電話があり、「急を要するので携帯を拝見しました。一刻を争います。病院まで来るにはどのくらいかかりますか?」みたいなことを言われたとのこと。意識不明ということや病名までは告げられなかったようです。

大森病院に救急搬送された当日は、破裂した脳動脈瘤の根元の部分をクリップで閉塞する1回目の手術。そして2回目の手術で、もう1カ所の動脈瘤にプラチナ製のコイルを詰めるコイル塞栓術を受けました。

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