愉快な“病人”たち

元サッカー選手・元Jリーグ専務理事 木之本興三さん (65) バージャー病 ㊦

(C)日刊ゲンダイ

 人工透析を受けるようになって40年。透析は年間医療費が600万円くらいかかりますからね、40年といやぁ、2億4000万円。僕は国宝級の体なんですよ。なんて冗談で言っちゃうくらい、医療費に世話になっていますね。

 その透析ですが、26歳から始めて5年目で2つの朗報がありました。

 ひとつは、これまで血中の老廃物を濾す透析膜は手巻きのコイル式だったのが、コンピューター制御のグラスファイバー式に変わったこと。それまでは人の手でやっていたので、水を抜かれすぎて血圧がゼロになり、意識を失うことがしょっちゅうあったんです。それが、安定して水や老廃物を抜いてもらえるようになった。

 もうひとつは、血液を濃くし、副作用がほとんどない造血剤が開発されたこと。10%を切っていたヘマトクリット値(一定量の血液中に含まれる赤血球の割合。正常値は男性で40~52%)が、30%くらいまで上がりました。

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