独白 愉快な“病人”たち

歌手 丸山圭子さん (59) 卵巣嚢腫

(C)日刊ゲンダイ

 手術に関してはまな板のコイのような気分で、むしろ出産の時の痛みの方が大きかったんですが、つらかったのは手術後ですね。私、食べるのが好きで、手術後も食欲があったんですよ。でも、手術後数日は、開腹手術をしているので痛くて何も食べられないでしょ?

 お腹がペコペコな時にテレビでおいしそうなものが映ると、食べたいなぁ、元気になったら食べられるんだなぁって。手術後3日目になって出た重湯は、最初のひと口で「あっ、こんなにおいしいもんなんだ!」と、とにかく感動しました。

 この時感じたのは、食べるってすごいことだ、ということ。食べて、寝る。それが体を回復させる大きな要素。玉川病院の食事がおいしかったということもあるけど、毎回完食していましたね。

 気になっていた卵巣嚢腫は、細胞検査を3回やってもらって、良性という結果が出ました。退院したら子供の世話で忙しくなるだろうと考えた病院の配慮なのか、入院期間は4週間ほどと長め。離婚や子育てで相当疲れていたんでしょうね、ゆっくり休めたという印象が強いです。

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