愉快な“病人”たち

作家 荻野アンナさん (57) 大腸がん ㊦

(C)日刊ゲンダイ

 大腸がんを切除したのが一昨年の5月。リンパ節に転移があったので、退院後は通院で「ゼロックス療法」という抗がん剤治療を受けました。

 ゼロックスって、コピー機の名前みたいですよね。でも、金額を聞いて目が丸くなりました。1回の点滴と投薬で15万円! 高額医療で10万円は戻ってきますが、それでも5万円と、お高い。

 抗がん剤治療は、点滴1回と飲み薬を2週間、休息期間1週間を1クールとして9クール。

 その後は飲み薬だけを半年。終えるまで1年かかりました。

 副作用がつらかったですね。薬に自分の体を乗っ取られたかのように、体が言うことを聞かなくなる。

 足に湿った砂を入れられたような重だるさがあり、起き上がるとふらつきました。
「異味」もありました。料理をすると味が決まらず、調味料を足しまくって正解がわからなくなる。

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