愉快な“病人”たち

お笑い芸人 ハウス加賀谷さん (39) 統合失調症 後編

(C)日刊ゲンダイ

 最近は、舞台で記憶が飛んでもその場で「わからなくなりました」と言えるようになりました。すると、気持ちの余裕が出てきて、記憶力もよくなり、今では当日台本を渡されてもこなせるようになりました。

 今は医師の処方を守って薬を飲み、毎朝起きたら必ず窓を開けて太陽を見ることを心がけています。閉鎖病棟に入院していると、起床時間に部屋の電気がまぶしいくらいピカーッと光って起こされるんですよ。昼夜逆転生活になると精神が不安定になりやすいので、体内リズムを強制的に朝型にするんです。その習慣を引き継いでいます。

 でも、こうして10年のブランクを経ても芸人さんたちが温かく迎えてくれ、舞台に立つことができ、お客さんが笑って元気になってくれる。それが、僕には何よりの薬です。

相方・松本キックさん(44)の話
「『当事者との接し方』という部分で僕に関心を寄せられますが、僕はそのまま接しているだけ。プロの人でも『これはできないだろう』と先回りしてしまいがちらしいのですが、僕は手を差し伸べない。加賀谷ができないことがあれば、その都度どうしようかと一緒に考える。僕は手先が不器用、加賀谷は本来細かいことが得意なので、今の2人は釣り合いが取れているのかもしれません」

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