すると、朝飲んで夕方には、今まで目の前を覆っていた膜がとれて、鬱々とした気持ちが軽くなったんです。すりガラスを一枚隔てたような視界が、突然クリアになった。僕の人生に一筋の光がさした瞬間でした。
そこから僕は快方に向かい、10年のブランクを経て、お笑いコンビ復活を相方に願い出たんです。
(後編につづく)
▽はうす・かがや 1974年東京都生まれ。91年に「松本ハウス」としてコンビ結成。「タモリのボキャブラ天国」「電波少年」などテレビで活躍。99年に統合失調症のため閉鎖病棟に入院。09年にコンビ活動を再開。相方の松本キックが詳細にインタビューして執筆した「統合失調症がやってきた」(イースト・プレス)を上梓。
独白 愉快な“病人”たち