サラリーマンのパワーup 食で不調を撃退する

動物性タンパク質で風邪知らず

 私は長らく風邪で寝込んだことがありません。「どうすればそうなれますか?」と対策法をよく聞かれます。

 意識しているのは、動物性タンパク質を積極的に取ること。タンパク質は、細胞や粘膜の分裂、ホルモンの分泌、皮膚のターンオーバーなどのメーン栄養素で、毎日意識して取らなくてはなりません。

 私は、お肉、魚、卵を毎日欠かしません。特に卵は、時間がない人や外食が中心の人にもオススメです。卵の動物性タンパク質は非常に良質な上、ビタミン、栄養素も豊富で、手軽に取れるからです。この時季は、生卵を溶いたタレで食べるしゃぶしゃぶをよく作ります。

「動物性」にこだわるのは、メチオニンというアミノ酸が含まれているから。これは植物性タンパク質からは摂取できません。メチオニンには、抗炎症作用や、抗ヒスタミン効果があるといわれています。

 ビジネスマンの場合、ストレス処理や過剰なアルコール摂取などで肝臓の修復にタンパク質を使いきってしまっているので、ほとんどの人が不足しています。だから、積極的な摂取と同時に、腸内環境を整えて吸収率を高めること。そのためには、野菜、キノコ、海藻類の繊維も大事です。

 もし、喉に違和感を覚えたら、本格的な風邪に移行させないために、濃いお茶ですぐにうがいを。お茶の中のビタミンCには抗菌作用があります。

 このうがいは、「すぐ」ということがポイント。濃いお茶がなければ、歯磨き剤を溶かした水でうがいしても構いません。界面活性剤がウイルスを巻き込んで排泄してくれます。

 うがい薬の方が効果が高いように思うかもしれませんが、ヨードが入っているものを乱用すると、甲状腺に異常が出る方もいるので要注意です。抗菌効果のある薬は、菌に対して耐性を作ってしまうので、最後の手段に取っておいてください。

佐藤智春

佐藤智春

スタイリストとして活躍していた32歳の時、働き過ぎで体調を崩しダウン。「分子整合栄養医学」に出会い、人体と栄養の関係を学び、実践を重ねながら健康を取し、血液栄養診断士の資格を取得。現在はクライアントの血液データから栄養を厳密に把握し、食と医療、ライフスタイルを具体的に提案。著書に「卵を食べれば全部よくなる」「男は食事で出世させなさい」「身長を伸ばす7つの法則」など。