千葉県の房総半島にある九十九里浜では、江戸時代の頃からイワシ漁が盛んに行われてきた。
当時は農作物の肥料として大きな需要があったため、イワシ漁は「千両万両、引きあげる」ともいわれていたそうだ。
もちろん、食材にも利用され、いくつものイワシ料理が生み出されてきた。中でも“イワシのごま漬け”は、正月などハレの日には欠かせない伝承料理として愛され、今も根強いファンがいるという。
仕事で九十九里浜に行き、お土産にイワシのごま漬けを買ってきた三上幸宏さんも、そのひとりだ。
「ほどよく酢がきいていて、イワシのうま味も伝わってきます。ごまの風味も食欲をそそりますね。しかも、イワシは健康によいと聞きますから、毎日でも食べたいほどです」
実際、イワシは「栄養素の宝庫」といっても過言ではない。
真似したい伝承療法