家計簿を見れば病気がわかる

魚を買わない沖縄県民に循環器病が少ないのは?

(C)日刊ゲンダイ

 今回は鮮魚の購入量を見ていきましょう。家計調査によれば、1世帯当たりの年間購入量(全国平均)は約27キログラムになっています。魚離れといわれて久しいですが、結構消費しているではありませんか。

 とはいえ都道府県別の購入量には、大きな差があります。トップの青森は、1世帯年間で41キログラム以上も消費しています。上位の県はいずれも海に面しており、魚がおいしいことで知られています。

 一方、最下位は沖縄で、18キログラムにとどまっています。沖縄は海に囲まれているため、海産物が豊富に手に入るはず。しかし沖縄県民が魚をあまり食べないことは、実は栄養学などの世界では、よく知られているのです。

 また、「海なし県」の岐阜、栃木、山梨などは、家庭での魚の消費も低調です。〈表〉に載っていませんが、下から7位に群馬、8位に埼玉が入っており、海なし県民の食卓には、魚があまり上らない傾向が見られます。寿司に関しては、栃木が1位、岐阜が2位など海なし県が上位を占めていますから、海なし県民は、魚好きではなく、寿司好きということがいえます。

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