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【不妊】独協医科大学越谷病院リプロダクションセンター(埼玉県越谷市)

獨協医科大学越谷病院の岡田リプロダクションセンター長(C)日刊ゲンダイ

「男性不妊の原因は精索静脈瘤による酸化ストレスや前立腺炎による精路通過障害などさまざまです。精子形成が極端に少ないことによる無精子症では、体外受精をするにしても、精巣から受精可能な元気な精子を採取する必要があります。顕微鏡下の精巣精子採取術は年間約150例行っていますが、これは大学付属病院では国内最多の症例数です」

 同院の遺伝カウンセリングセンターが全面的にバックアップしているのも大きな特徴だ。近年の晩婚化の影響で、男女ともに40歳近くなって妊娠・出産を希望するカップルが増えている。特に女性が高齢になるほど、妊娠してもダウン症など胎児の先天性疾患の発生率が高くなる。同遺伝カウンセリングセンターは、その胎児の染色体異常を調べる新型出生前診断(母体から血液を採取)を専門に行う部門として機能している。

「他院の遺伝カウンセリング部門では診察日に制限があったり、専任の医師がいなかったりで、十分に患者さんの受け入れができていません。新型出生前診断は妊娠14週以前の限られた時期でなければできないので、どの施設でもパンク状態です。当院は新型出生前診断に特に力を入れていますので、希望するすべてのご夫婦のカウンセリング、診断に対応できる体制にしています」

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