常識と真逆の新理論 「一本の注射」で慢性的な痛みは消せる

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 炎症が起こると、普通ならなんでもない動きにも神経線維が過敏に反応し、痛みの信号を脳に送る。新生血管による微細な炎症が患者の五十肩の痛みに関係しているのではないか――。そこで炎症を抑えるために、新生血管に薬剤を入れて血管をつぶす治療を行うと、痛みも改善した。

「炎症はどれくらいの期間続くかはっきり分かっていませんでした。しかし、その後の研究で、慢性的な痛みの患者さんには新生血管による微細な炎症があり、それが続くことで痛みも続くという結論に至ったのです」

■何をしてもよくならないなら…

 痛みを伴う疾患は、五十肩、変形性膝関節症、脊柱管狭窄症、変形性股関節症、顎関節症、帯状疱疹後疼痛、線維筋痛症など非常に多い。また、検査をしても異常が見当たらず、「原因不明」「精神的なもの」と言われている人もいる。

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