耳鼻科の病気

寒暖差鼻炎はめまい、浮遊感、便秘、下痢を伴うことも

「花粉症でも風邪でもないのに、やたらと鼻水やくしゃみ、咳が出る」――。こんな人はこの病気を疑った方がいいかもしれません。

 原因がハッキリしない非アレルギー性の鼻過敏症を「血管運動性鼻炎」といいます。その中で、特に温度変化によるものを、ネットなどでは“寒暖差アレルギー”と呼んでいます。鼻水、くしゃみ、咳以外にも、めまい、浮遊感、便秘や下痢などを伴う場合もあります。なお、症状の重さは個人差や体調に左右されます。
“寒暖差アレルギー”は、暖かい部屋から出て外の冷たい空気に触れる、空調の冷気などが原因となることが多い。

 一時的に朝の冷気で鼻水が出るのは通常の生理的な現象ですが、寒暖差以外の原因がなく、症状が続くようなら「寒暖差アレルギー」と考えてもいいでしょう。

 中年以降の女性に多く、似たような病気に「老人性鼻漏」があります。ただし、こちらは鼻水が主な症状で、くしゃみや鼻詰まりが少ないのが特徴です。

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大場俊彦

大場俊彦

慶應義塾大学大学院博士課程外科系終了。医学博士甲種日本耳鼻咽喉科学会認定専門医。日本レーザー医学会認定専門医。日本気管食道科学会認定専門医。米国耳鼻咽喉科・頭頸部外科学会フェロー。国際レーザー専門医。厚生労働省補聴器適合判定医・音声言語機能等判定医。日本耳鼻咽喉科学会騒音性難聴判定医・補聴器相談医。